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漢字学習、少しずつ確実に

児童の元気な声が響く漢字の授業(相模原市立橋本小学校で) 小学校高学年(4~6年)の児童は、学校で習う漢字の約3分の1を書くことができない、という結果が、小中学校教諭などでつくる「日本教育技術学会」が先月発表した全国調査で明らかになった。

 ◆毎日3字 1年後には…

 苦手とする傾向は高学年ほど高く、1年生では84%の児童が「漢字が好き」と答えたのに、5年生では51%に減り、好き嫌いが拮抗(きっこう)する。そうした現状の中、すべての学習の基本である漢字を好きになってもらおうと、授業の工夫をしている教諭がいる。「全員が満点」を目指しているのが特徴だ。

 神奈川県相模原市にある橋本小学校。鈴木恭子教諭(43)が担任の5年2組で、児童たちが「いち、に、さん、よん」と声を出しながら、指で手本の漢字をなぞっていた。漢字の学習というと、鉛筆でひたすら字を書き続ける自習のイメージがあるが、鈴木教諭のクラスはにぎやかだ。

 この日の授業で習ったのは「銭」「財」「貨」の3文字。お金に関連する「金」「貝」の文字が含まれているという由来を教えた後で、空中に指で書いたり、ゲーム形式で楽しみながら書いたり。約10分間かけて児童たちは3文字を繰り返し書き、最後には手本を見ずにスラスラとノートに書けるようになった。

 小学校で1年間に教える漢字は150~200字。1回の授業で3文字は少ないようにも思えたが、毎日続けることで1年間にすべての字を習得できるという。「1週間に1回、まとめて覚えさせようとしても難しい。なによりも毎日毎日、確実に漢字を覚えたという自信を持つことが重要なのです」と鈴木教諭。「集中力が続くように工夫し、子供たちが飽きていないか常に気を配りながら授業をしています」と話す。

 5年生の最初の漢字テストでは、クラスの平均点は62点だった。中には10点台の児童もいたが、2か月後には小テストで100点を取るように。「100点の答案用紙は冷蔵庫に張っているそうです」と鈴木教諭。父母面談では「家で勉強している姿を初めて見ました」と感激しながら報告する親が何人もいたという。

 鈴木教諭のような教授法を推奨し、冒頭の調査を実施した日本教育技術学会の向山(むこうやま)洋一会長(63)は、「漢字教育は教師の熱意だけでなく、具体的な指導技術も必要なのです」と強調する。

 子供たちが楽しみながら漢字を学び、100点を取れるまでになる。その秘(ひ)訣(けつ)は、長期的な学習目標を毎日の授業に組み込み、少しずつ継続していく点にあるようだ。(岡本公樹)

(2007年6月21日  読売新聞)

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